梅美人酒造

2017/11/28

地域のランドマークでもある、レンガ煙突のある蔵

元々は呉服商を営んで財を築き、大正5年(1916年)に酒造業を始めた梅美人酒造。その蔵元名は創業者である上田梅一の一文字と、綺麗で飲み口の優しさから名付けられました。
お酒もさることながら、梅美人を語る上で欠かせないのが有形文化財にも登録されている幾つもの建造物。

例えば昭和3年に昭和天皇即位の御大典を記念して造られた高さ23mの煙突は、この地域のランドマーク的な存在でした。多くの漁船や商船で賑わっていた八幡浜港に向いて「ウメビジン本店」と白いタイルで記され、広告塔の役割も担っていました。また、昭和8年に完成した事務所は淡い色調のタイル貼りの外壁、足元を見れば腰まであるルステイカと呼ばれる粗い肌に割られた石が積まれるなど西洋歴史様式の影響を受けています。さらに、醸造場には昭和初期の空調設備や貯蔵タンク、圧搾機など産業遺産として貴重なものが現存しています。
酒造りに目を移すと、水は霊峰金山出石山の麓の雨が地中深く染み込んだ地下30mの水脈から引き出された地下水を使用。洗練された伝統の技を受け継ぐ伊方杜氏が、農家の方が育てたお米一粒一粒に愛情を込め、醸しています。また、蔵の断熱材として籾殻(もみがら)を使用。厚さ40cmの周囲壁の中にぎっしりと詰まっていて、蔵の空間を冷やし、ゆっくりとしたスピードで発酵させることで、綺麗ですっきりとした味わいのお酒に仕上げています。

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